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「MJCマリン賞2022」受賞者

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MJCマリン賞2022 大賞の辛坊治郎さん(写真提供:舵社)



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●MJCマリン賞2022大賞 (1名)

辛坊治郎さん
〈太平洋往復横断航海、二度目の挑戦にして達成〉


元ニュースキャスターの辛坊治郎さんは、2021年4月9日に、全長39フィート(12.22メートル)のヨット〈カオリンV〉号で、淡輪ヨットハーバーを出港。度重なる危機を乗り越えて、6月16日(日本時間)にアメリカ・サンディエゴのシェルターアイランドのヨットハーバーに到着し、太平洋単独横断航海に成功した。その後、7日間の休養と整備を経て、再びヨットで日本帰国への航海へ。8月24日に帰港し、太平洋往復横断の成功を果たした。辛抱さんは2013年にも全盲セーラーの岩本光弘さんとのダブルハンドで太平洋横断に挑戦したが、出発6日目の6月21日朝、浸水のため船体放棄に追い込まれた。遭難事故と救難については、当時、中傷や誹謗ともとれる内容を含め、批判もあったが、それを乗り越えての再挑戦であったこと、また航海の様子を配信動画等によって広く発信されたことが、高く評価された。なお、岩本さんも二度目の挑戦で2019年にダブルハンドで太平洋横断を果たしている。



●MJCマリン賞 (2名/1組)

波乗りジャパン(一般社団法人日本サーフィン連盟)
〈初採用となった五輪・サーフィン競技で2個のメダル獲得を含む好成績〉

2020年の東京大会より、夏季オリンピックの新競技として採用された「サーフィン」において、日本は男子2名=五十嵐カノア、 大原洋人、女子2名=前田マヒナ、都築有夢路、計4名の代表選手を選出。そのうち五十嵐カノア選手が銀メダル、都築有夢路選手が銅メダルを獲得、また大原洋人は5位、前田マヒナは9位という成績を収めるなど、目を見張る活躍を果たした。東京五輪では新競技として注目されたばかりでなく、日本選手が好成績を収めたことで、メディアでの露出も増加、多くの人々が海洋スポーツ、海の魅力を目の当たりにした。
波乗りジャパンはサーフィン日本代表の愛称。規定大会の成績や連盟強化部の推薦により選出され、五輪だけでなく、世界選手権などの大会に出場し、活躍している。


安部義孝さん
〈アクアマリンふくしまの特色ある運営で震災後の地域復興へ取り組む〉


安部義孝さんは東京水産大卒。東京都葛西臨海水族園長、上野動物園長などを経て、2000年7月に東日本でも最大級の水族館「ふくしま海洋科学館=アクアマリンふくしま」(福島県いわき市)の初代館長に就任、震災後10年目に当たる昨年、館長を退任した。構想段階から同水族館に関わり、環境水族館として特色ある施設運営を実現。21年間にわたって、楽しみながら自然の大切さや生物の多様性が学べる水族館、海洋国家、水産国家のシンボルとしての施設の輝きを求め続けてきた。
また、同館が開館以来取り組んできたシーラカンスの調査・研究を率い、2006年にはインドネシアにてシーラカンス撮影の成功を収めた。
館長在任中の東日本大震災では、施設や多くの飼育生物の生命を奪われるなど言い尽くせないほどの甚大な被害があったが、震災後4ヶ月で営業を再開。小名浜観光のランドマークとして様々な事業を展開し、子どもたちをはじめとする来場者に自然環境の尊さ、海洋の神秘、水生動物たちの魅力などを発信し続けてきた。

岩瀬喜貞さん
〈facebookユーザーグループ「ヨット遊びしようぜ〉 を開設/運営/管理〉

岩瀬喜貞さんは「ヨット遊びしようぜ」は2014年1月に作成されたfacebookの公開ユーザーグループ(誰でも閲覧・登録できるユーザーグループ)の発起人。「ヨットの専門誌には出てこない、新旧いろいろな人のヨットが出てくれば面白い」とグループを立ち上げ、「誹謗中傷以外ならなんでも、緩いヨット遊び大歓迎!」を合い言葉に運営、ヨット愛好者のコミュニティを構築してきた。2022年1月31日時点でのグループメンバーは9,162名。ヨット遊びの様子、泊地情報やヨットの艤装、安全啓発など有意義な情報交換の場として活発に機能している。
また、岩瀬さんが所属する鬼崎ヨットクラブ(愛知県常滑市)は、40年近くにわたって毎年夏休みに「夏のヨット体験会」を開催。クラブ登録艇の半数以上がMJCが呼びかける「720キャンペーン」の協力艇として登録し、毎年、募集定員を上回る200名近くの乗船希望者のセーリング体験を実現させきた。



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