MJCマリン賞2018決定

マリン賞2018

■授賞内容、選考理由について


●MJCマリン賞2017大賞
池田元美さん/池田侑生さん

 2017年9月15日から18日に秋田県大潟村水上スキーサイトで開催された第63回全日本水上スキー選手権(主催:日本水上スキー連盟)の45歳以上女子部門と17歳以下男子部門において、それぞれスラローム、トリック、ジャンプの3部門のオーバーオールチャンピオンとなった。同一大会において母子でオーバーオールチャンピオンになったのは、池田さん親子が初めてのことである。元美さんは出産後に水上スキーを始めてマリンスポーツの楽しさを知り、ジャンプ競技では日本記録を持つほどの選手に。また侑生さん16歳になるとすぐにボート免許を取得。練習時には曳航するボートの操縦も行っている。侑生さんの父親である昌弘さんも水上スキーの選手で、現在、秋田県の大潟村で指導者として活躍している。競技における成績もさることながら、家族でひとつのマリンスポーツを楽しむライフスタイル、そのことが一般紙等のメディアに取り上げられたことも授賞理由となった。



●MJCマリン賞2018

クラーク記念国際高等学校三田分室

 不登校や高校中退によって人間関係に不安を持つ生徒たちが、廃船ヨットを修復することで、もういちど自分に自信を持ち、人々の中で自分らしく生きられるようになることを目的に活動している。生徒5名と教員6名による活動。1人でできないことを2人で、2人でできないことを3人、4人で行うことの歓びを体感し、自己再生、自己修復を目指すという。2017年は24フィートのクルーザーの修復をほぼ終え、今春からは30フィートのヨットの修復を開始予定。ヨットの修復と同時に航海技術の修得も行い、大海原を帆走することで外向きの歓びを得る人生を歩ませたいという。審査ではセーリングだけでなくヨットのレストアという深みのあるシーマンシップの修得を人間教育に取り入れていることが注目された。



●MJCマリン賞2018

小網代ヨットクラブ

 小網代ヨットクラブは1955年、神奈川県小網代に係留していた3艇のクルーザーで発足。現在は49艇の所属艇と320名の会員からなるヨットクラブ。フリートレースは1976 年 6 月、親睦を目的とするクラブレースからスタートした。当時の参加料はダルマウィスキー1 本。優勝艇にそのすべてが与えられ、レース終了後は帰港し、優勝艇に参加艇が横付け係留して賞品授与と酒盛りが行われるというスタイルだった。「ウィスキーレース」と呼ばれたゆえんである。このウィスキーレースが後に「小網代フリートレース(KFR)」となった。レースは毎月第三日曜日に開催されており、単日で開催されるインショアレースに加え、初島レースや大島レースといったオフショアレースを取り入れながら、2017年3月で第500回を迎えた。フリートのレースの500回という継続性、そして豪華な施設をベースとするのでなく、小網代という自然の泊地において、地元漁協との調整など、長年にわたって積み上げ、創り上げてきたクラブの形態と姿勢も授賞理由となった。


●MJCマリン賞2018

高井直人さん

 鹿児島県奄美大島の北部、笠利町の笠利赤木名湾に面する奄美市立手花部(てけぶ)小学校において、全学年を対象にマリンスポーツと里海の変化(環境問題)について10年以上にわたって講習を行ってきた。また里海の再生を目指すNPO法人を立ち上げ、海中の浮泥、汚泥除去技術の研究とビーチ、小川の掃除を行っている。
 子どもたちに海に親しんでもらうこと、自らの安全を守ること、自分で考え行動する子どもを育てることを目的に実施。奄美海族塾代表の高井さんはその指導者の中心として、マリンスポーツ教育に携わっている。その日ごとに海で安全に活動する状況判断についても講習が行われ、2学年ごとに「海に親しむ」「シーカヤック」「ウインドサーフィン」を実施。1〜2学期で5日間ほどの講習を行い、最終日に湾の横断往復(約2km)に挑戦する。
 ほとんどの若者が高校卒業後に島を離れてしまうという環境にあり、子どもたちが奄美出身者としてマリンスポーツの技術を身に付けることで、友人づくりに役立てて欲しいという願いもあるという。